クロアチアという国で出会った自分-Moja druga domovina-

未知なる世界に臆することなく / Bez da se plašim nepoznatog svijeta

14. Htio sam vjerovati da to nije istina (嘘だと言ってほしかった)

 

2月に入りSJとは頻繁に会うようになっていた。

 

そしていつものようにSJの家に遊びに行った際

とんでもないことを言われた。

『昨日家族にあなたのことを話したの!』・・・『彼氏ができたって!』

と満面の笑みで。

↓ SJ

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・・・え!

 

いつの間に彼氏になっていたんだ俺は。

しかし別にいいか。と思い何も突っ込まなかった。

 

よくわからないまま交際がスタートした。

 

そして2月の中旬-

幼馴染から久しぶりに連絡がきた。が飲み会の最中だったので

後日折り返しの連絡をいれた。

しかしタイミングが合わないのか連絡がつかず。

 

ようやく友人から1通のメッセージが届いた。

 

だがメッセージを見て目を疑った。

・・・訃報の知らせだった。

 

辛いなんてものじゃなかった。言葉では言い表すことができない。

もう無の状態だった。

と同時にこんなときに遠く離れたクロアチアにいる自分に腹が立った。

なんて無力。

 

しかし俺以上に残された家族の方が

想像を絶する哀しみの中にいることは

言うまでもない。

 

もう数年も会っていなかった人だったが

家族ぐるみで昔から仲良かったし、学生の頃は一緒にバイトもした。

くだらない話で盛り上がったり、バカもたくさんした。

 

 

今こうして書いているが

何を書いたらいいのか。そもそもこんなことを書いてもいいのか。

自分で何を書いているのかもわからない。

 

でも一つ決めていることはある。

日本に帰ったとき、真っ先にアイツに会いに行こうと思う。

昔アイツがよく吸っていたタバコを手に。

目の前のお前は形を変えてしまったけど、俺だけじゃなくて

みんなの中のお前は何にも変わってない。

 

少し見栄っ張りだし無茶するけど、我慢強くて弱音を外にこぼさない。

照れくさいのか表にはあまり出さないが、誰よりも本当に優しい男。

 

でも、そっちに行くのが早すぎるんだよ。バカ。

 

そしてこれを気に日本人の素晴らしさを知ると同時に

文化の違いを痛感することになる。

 

 

 

Vidimo se ! (またね)